林泉寺は焼津インター近くにある明るいお寺です。
永代供養、動物供養のことなどご相談ください。坐禅や写経も行っておりますので気軽にご参加ください。
寺子屋ではたくさんの子供達がお寺を親しんでくれています。

ジャングルのサイから学んだこと


ネパールのチトワンという所の大きなジャングルに住むサイの話です。

角が一本のインドサイは、もう生きられないと思うと、自分の子孫を集めて、
自分は身を横にして、体を回転させて穴を作ります。
子孫がいつでも水を飲めるようにと、水溜を作るのです。

雨季が四か月、乾季が八か月。
動物たちは乾季も半分過ぎたころから次々と死んでゆきます。

でもサイの子供たちは死にません。
なぜなら水溜にたまった水がたっぷりがあるからです。
水溜には落ち葉が溜まって、水の蒸発を防ぎます。

集まった子孫たちは、水溜の作り方を覚えて、自分が老いたときに、同じことをして、次の世代に伝えます。
こうして、サイは何万年も生き次いできました。

その水溜を作ったサイは、どこからも見えないジャングルの深い所へ行って、息を引き取ります。

その水溜の水はサイだけが飲むのではなくて、ほかの動物にも飲ませてあげます。
子孫のためだけではなく、ほかの動物の命をも救います。

サイのように生きたら、戦争は起きないでしょう。
道元禅師の正法眼蔵随聞記にこのような言葉があります。

「誰が為とも思わざれども、人の為に良からんことをしをきなんどするを誠の善人とは伝ふなり」
誰々のために、思わなくていいというのです。
いずれ誰かのために役立つだろうな、と思ったら、それを行えばいいという教えなのです。
もし自分にできなかったら、ほかの人が良いことをしたときに共に喜ぶことができたら、それは良いことをしたのと同じであると、仏典は教えています。